※ この記事は後編です。前編はこちら
参道が近づくにつれ高まる「酉の市」の熱気
行列は少しずつ前へと進みます。
次第に、鷲神社へと近づいてきました。

「浅草 西の寺」とも呼ばれる「長國寺(ちょうこくじ)」の参拝入口。
「酉の市」は、鷲神社と長國寺の合同で行われるため、両方に参拝される方が多いです。
浅草の「酉の市」は「鷲神社【神道】」「長國寺【仏教】」が同じ敷地で行う「神仏混淆(しんぶつこんごう)」の珍しいお祭りです。
鷲神社は「開運・商売繁盛」のご利益、そして、長國寺は「健康長寿・仕事運上昇」のご利益が強いと言われています。



少しずつ前へ進むと「鷲神社」「入口はこちら」の提灯が見えてきました。
鷲神社の前には、昨年の熊手を納める「古熊手能所」が設置。


鷲神社の入口には、浅草側の行列、そして三ノ輪側の行列に並んだ参拝者たち々が、ゆっくりと入っていきます。


鳥居をくぐると、入口でお祓いをして頂けます。



境内には、熊手の屋台がたくさん。
どの熊手も素晴らしい芸術品ですね。
「酉の市」で授与される熊手は、もともと農具の「くまで(熊手)」を模した縁起物です。
「かき集める」形から「福をかき集める」「運や金運を呼び込む」「商売繁盛を招く」という願いがこめられています。
熊手は「福が年々増えていく」「商売も年々大きくなる」という願いから「昨年より大きいものを買うと縁起が良い」とされます。
ただ、最近は「自分の家に合うサイズで固定する」「仕事の状況で無理をしない」という方も増えているようです。
購入が決まると
「よーっ、ぽん!」
の三本締め(または一本締め)で、お店の方が景気をつけてくれます。











ご神殿の前へ行き、参拝をします。





鷲神社のご神殿へ参拝をしたら、左側の出口へと向かいます。





サンリオさんの特大「熊手」を発見!
境内の中で、参拝者たちが集まっていく屋台がありました。
「何だろう?」
と言ってみると・・・。
そこには「サンリオ」さん「サンリオピューロランド」さんの大きな熊手が飾られていたのです!
サンリオさんのキャラクターたち、本当に可愛い!!





長國寺にも参拝される方の長い列ができていました。



妙見菩薩を祀る「妙見堂」の開帳日に「酉の市」が開催。
出口の方にも、熊手や飴細工などの屋台があります。





縁起物の和菓子「切り山椒(きりざんしょう)」が販売されています。
「切山椒」は、餅粉に砂糖と山椒の粉(または山椒を湯に溶かしたもの)を混ぜて練り、生地を蒸して臼でつきます。
その後、細長い直方体に切りそろえて作られます。
山椒は古くから「魔除け・厄除け」の植物とされ、葉・花・実・幹すべてが使える縁起の良いものです。
その山椒を用いたお菓子であることから、無病息災や厄除けの願いが込められています。
味わいは「ほんのり甘く、控えめな甘さ+山椒のピリッとした爽やかな香り」が特徴。
甘さが強すぎず、山椒の香りとあいまって、食べやすい和菓子です。

昭和の頃よりは、屋台は少なくなりました。
「酉の市」では外国人観光客ではなく、外国人の方が営業する屋台もあったのです。
でも活気が合って、歩くだけでも楽しい「酉の市」でした。





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