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【番外編】事務アルバイトをした時の「いつも自分のこと、睨んでるでしょ!」の話 | 生まれも育ちも東京の山谷 -山谷は日本三大ドヤ街のひとつです-

【番外編】事務アルバイトをした時の「いつも自分のこと、睨んでるでしょ!」の話

突然の「いつも睨んでるでしょ!」発言に広がった違和感

事務アルバイトをしていた時のこと。
ご高齢というほどではないけど、お若くもない男性の方が、アルバイトに入られました。
事務ではなく、技術補助のようなアルバイトです。
ただ、座席は事務アルバイトと同じところでした。
朝と帰り、昼休憩の時のみ、座席に戻ってきます。

こちらの技術補助アルバイトの方と座席が近かく、最初は物静かな男性の方という印象でした。
ある時、座席に座っていた技術補助アルバイトの方が
「すみません!ここに、労働組合はあるんですか?!」
と強い口調で聞いてきました。
ちょっとビックリしたのですが
「アルバイト中に、何か嫌なことでもあったのかなぁ」
くらいに思っていたのです。

その後、別部署にいる男性社員の方が、技術補助アルバイトの方と
「話したことはありますか」
と聞かれました。
その男性社員の方が、会社内の廊下を歩いていたところ、技術補助アルバイトの方とすれ違ったのです。
すると、後ろから
「ちょっと、あなた!」
という強い口調の声が聞こえました。
ただ、男性社員の方は部署も違うし、そのアルバイトの方とは
「見かけたことがある」
程度の面識しかないのです。
「自分を呼んでいるのではないだろう」
と、そのまま歩き去ろうとしました。
すると、再び、後ろから
「ちょっと、あなた!!」
という鋭い声がします。
男性社員の方は
「はい・・・」
と振り返ります。
そこに、技術補助アルバイトの男性が立っていて
「いつも自分のこと、睨んでるでしょ!!」
と、男性社員の方を怒鳴りつけました。
社員の方も、誰だかわからない相手に怒鳴られ、呆然としています。
さらに、技術補助アルバイトの男性は
「身内ですよ! 身内! いつも隣りにいる!」
と、会社の入館証を手にして、強い口調で伝えます。

ここで、技術補助アルバイトの方が言われた
「いつも隣りにいる!」
とは、どういうことでしょうか。

バス停で生まれた思い込みと職場への波紋

会社には、駅からバスで出勤することができるのです。
駅前のバス停には、花壇がありました。
バス利用者は、花壇を背にして、横一列になって、バスを待ちます。
技術補助アルバイトの方は、駅からバスを乗って出勤。
そして、怒鳴られた男性社員の方も、駅からバスに乗って出勤。
バスを待っている間、技術補助アルバイトの方は、携帯画面を見て過ごしていました。
アルバイト男性の方は、バス停でバスを待っている際、隣に男性社員の方が立ち、いつも横目で、自分の携帯画面を見ながら、こちらを睨んでいる、と言うのです。

怒鳴られた男性社員の方は、その技術補助アルバイトの上席に、見に覚えがないのに、アルバイト男性に怒鳴られたことを伝えました。
その話を聞き、上席の方は、技術補助アルバイトの方が、周囲とちょこちょこトラブルを起こしていることを話します。
ただ、仕事ぶりは真面目で、1から10頼んだことは、1から10しっかりやってくれるのです。
そのため、上席の方は、アルバイト男性の方に、悪い印象は持っていません。

それから、しばらく経った昼休憩の時間。
技術補助のアルバイト男性から
「昔から、ここにいるんですか?」
と聞かれました。
そのため
「いいえ」
と伝えると、アルバイト男性は、まくし立てるような早口で
「自分と口、聞くなって言ってるんでしょ。自分と話するなって言ってるんでしょ」
のほか
「自分の悪口、言ってるんでしょ」
というようなことを、聞き取れないくらいの早さで10個くらい言って
「アイツ、9月いっぱいで、もうクビだって言ってるでしょ」
と言われました。
こちらが
「そんなこと、言っていませんけど」
と伝えます。
すると、アルバイト男性の方は
「ここ、そういうところなんでしょうね。自分、そういうの、大嫌いなんですよ!」
と言われました。

この時は、こちらも怖かったです。

周囲の対応と、今も心に残る出来事

さらに、ある朝のこと。
出勤したアルバイト男性が席に荷物を置きました。
すぐそのまま、別部署の管理職が座っているところへ行きます。
そして
「挨拶しても無視されると、おちょくられたり、馬鹿にされた気分になるんですよ」
と伝えたのです。
別部署の管理職は、落ち着いて話を聞きながら
「すみませんでした。申し訳ありませんでした」
と謝罪。
その謝罪を聞き、アルバイト男性は、一旦、自分の席に戻りました。
しかし、再び、その管理職のところへ行き
「自分、怪しい者じゃないんですよ」
と、自己紹介を始めました。
その間、相手の管理職の方は、謝罪の言葉を口にしながら
「はい、はい」
と聞いています。
その翌日、その管理職の方が出勤し、社内の席に着くまでの間、周囲に
「おはようございます! おはようございます!」
と、挨拶をしながら歩かれるのです。

他部署の管理職にまで、技術補助アルバイトの方が絡んだことについて、アルバイトの上席の方も
「困ったな」
と話されていました。
アルバイト男性の方は、上席の方に
「バスの中で、同じ社内の人なのに、挨拶をしても無視する人がいる」
と言われていたのです。
これは、意図的に無視したのではなく、部署が違うので
「自分に挨拶したのではない」
と思ったことによるものと推察されす。

そして、さらに日数が過ぎた昼休憩のこと。
技術補助のアルバイト男性が、自分の席に座って休んでいました。
その先に、技術系の男性社員2人が雑談をしていたのです。
アルバイト男性は、その2人をじっと見つめています。
そして、席から立ち上がり、楽しく雑談をしている2人のもとへ行き
「自分の悪口を言ってるんでしょう」
と言いました。
こちらの社員も技術系ではありますが、アルバイト男性とは部署が違うのです。
雑談をしていた2人のうちのひとりの社員が
「私が、そんなこと言うはずがないじゃないですか! あなた、誰なんですか!」
と怒りました。
すると、アルバイト男性は
「こちらをチラチラ見ながら笑って話されたら、誰だって、そう思うじゃないですか」
と伝えます。
アルバイト男性は、悪口を言われたと主張。
雑談をしていたもうひとりの社員は
「そんな話をしていた訳じゃないんですけどね・・・」
と、こぼされます。
そこへ、男性アルバイトの上席の方が急いで来ました。
そして、アルバイト男性へ
「誰も、そんなこと言ってないと思うんですよ」
と伝えます。
それでも、アルバイト男性は納得せず、悪口を言われたと主張するのです。
ついに、役員の方までやってきました。
そして、アルバイト男性へ
「お話をお伺いします。役員室まで、いらして下さい」
と伝え、一緒に役員室へと向かいました。
その結果、アルバイト男性がいる前で話をすると、ご本人が悪口を言われたと気にするので、アルバイト男性の前では話をしないことになったのです。
たとえ仕事の話でも、技術補助のアルバイト男性が席にいる時は、アルバイト男性の視界に入らないところまで移動することになりました。

後日、アルバイト男性に
「悪口を言ってるんでしょ」
と言われ、怒ってしまった社員の方は
「自分も(他部署の)管理職の方のような対応ができれば良かったんだけど、それができなかった」
と話していたのです。

今も印象に残っている技術補助のアルバイトの方でした。

朝の駅前バス停で、花壇のそばに並びスマホを見る会社員たちの様子を描いた水彩風イラスト。
駅前のバス停で、静かに順番を待つ通勤客たち。
何気ない日常の中で生まれる、すれ違いや誤解の始まりをイメージしたイラストです。

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