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STOP!ザ・ゴミの不法投棄 <前編> | 生まれも育ちも東京の山谷 -山谷は日本三大ドヤ街のひとつです-

STOP!ザ・ゴミの不法投棄 <前編>

はじまりは小さなゴミ袋から

自治体によって、ゴミの回収方法は異なると思います。
山谷では、可燃ゴミなら週2回、不燃ゴミは隔週1回の間隔で、半透明のビニール袋に入れて、家の前に出します。

清掃事務所の方々が、清掃車に乗って、各家の前に置かれたゴミを回収して下さいます。
そのため、家の場所によって、回収時間が異なる場合があるのです。

ある時、可燃ゴミの日だったので、家の前にゴミ袋を置いて、外出をしました。
そして20~30分後に帰宅をすると、家の前に他の家から出されてゴミ袋に置かれていたのです。
ただ、小さなゴミ袋でした。
この時は
「ゴミの回収時間に間に合わなかったのだろうか」
程度に思っていたのです。
この時は、そのまま、勝手に置かれた他の家のゴミと、自分の家から出たゴミを一緒に、清掃車で持って行って頂きました。

そして、また可燃ゴミの日が来ました。
自宅の家の前に、ゴミを出して家の中に戻ると、外から「ガサッ」という音がします。
玄関を開けると、我が家のゴミの隣に、他の家のゴミが2つも置かれているのです。

増えていく不法投棄、止まらないゴミ

その後も、ゴミは止まらず、さらにゴミ袋も大きくなっていきました。
不法投棄される数も1つではなく、2つになっていきます。

清掃事務所の方に相談をしたところ、不法投棄のゴミを確認して頂くことになりました。
ゴミ回収の日に、事務所の方も不法投棄のゴミを確認するため、車に乗って清掃車の後に続きます。

しかし、その日は、家の前に不法投棄のゴミは置かれなかったのです。

清掃事務所の方が、清掃車の後に続いて、不法投棄のゴミが出ないかを車で見まわって下さる時は、家の前に不法投棄のゴミが置かれません。
そして、清掃事務所の方の車による見まわりがなくなると、再び、家の前に不法投棄のゴミが置かれるのです。

長い年月、不法投棄のゴミに置かれることが続きました。
時には、大きなゴミ袋が2つ置かれた後、さらに小さなゴミ袋を1つ追加で置かれることもあります。

家庭ゴミじゃない? 油にまみれた袋の正体

不法投棄されるゴミ袋で、あることに気づきました。
それは、家庭が出すゴミではないということです。

大きな袋の中にあるゴミには、茶色い油が大量にかかっています。
家庭で、ここまで大量の油を使うことは考えられないのです。
おそらく、油を使う仕事をしているお店が出しているゴミのように思いました。

ただ、この茶色い油が
「飲食店が使っている油」
なのか
「機械に使っている油」
なのか、が判断できないのです。
そのくらい、茶色く汚れた油でした。

ご近所に、とても愛想の良い女性がいます。
その女性は、いつも微笑みを絶やしません。
そして、その女性は、ご家族で飲食店を営んでいました。

その女性とご家族のお店は、ゴミの回収がとても早い時間帯なのです。
さらに、1回に回収できるゴミ袋は、ひとつの家庭で3袋までという指定があります。
また飲食店のような事業用のゴミは、有料のゴミ処理券シールをゴミ袋に貼る必要があるはずです。
しかし、家の前に不法投棄されるゴミ袋には、ゴミ処理券シールが貼ってありません。

「いったい誰なのか・・・」

それから可燃ゴミの日が来ました。
家の前にゴミ袋を出した後、玄関に座ります。
ドアを少し開けて、家の中から外を見えるようにしました。
ここで、ゴミの不法投棄をしている相手を自分の目で確かめることにしたのです。

石浜方面へと続く、静かな山谷の路地です。
石浜方面へと続く、静かな山谷の路地です。

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