氏神様へのお供えとして、日本酒を
玉姫稲荷神社は、この地域で多くの家の氏神様です。
年末年始以外でも、参拝することがあります。
玉姫稲荷神社に参拝へ向かった日のこと。
お供えとして、日本酒を持っていくことにしました。
日本酒を選んだ理由は、神社ではお供えに日本酒が選ばれることが多いように思ったからです。
そこで、コンビニに入り、180mlの紙パックに入った日本酒を、3個買いました。
そして、玉姫稲荷神社へ向かいます。
一礼して玉姫神社の境内に入りました。
まずは、ご神殿への参拝です。
お供えとして買った紙パックの日本酒を、ご神殿前にある台の上に置きました。
お賽銭を入れ、二礼二拍手また一礼。
続いて、境内社へ向かいます。
境内社でも、社の前に紙パックの日本酒をお供え。
お賽銭を入れて、二礼二拍手また一礼です。
お供えを持ち去った男性の姿
次に、口入稲荷神社へ向かうと、山谷に長くお住まいのような男性が境内に入ってきました。
その方はそのまま、ご神殿へ向かい、参拝をされます。
そして、境内社へ向かわれました。
その男性は、境内社の少し前に立った時、キョトンとした様子で、こちらがお供えした紙パックの日本酒を、じっと見つめています。
すると、トコトコと境内社に近づき、ヒョイッと日本酒の紙パックを片手でつかみ、そのまま自分の懐へ入れてしまったのです。
こちらの手元には、お供えの日本酒があと1個残っています。
「口入稲荷神社にお供えしたら、あの人に持っていかれるような」
とも思ったのです。
ただ、
「こちらにだけ、お供えしないのも」
とも思い、口入稲荷神社にも、日本酒をお供えして、お参りをしました。
こちらが口入稲荷神社から離れると、境内社にいた男性は、トコトコと口入稲荷神社へ近づいてきたのです。
そして、今、お供えしたばかりの紙パックの日本酒をごく自然に、ヒョイッと片手で懐に入れたのでした。
モヤっとした気持ちと、神様の思し召し
こちらは、そのまま、玉姫稲荷神社の境内から外へ出ました。
ご本殿にお供えした日本酒は、そのままお供えされています。
ご本殿のお供えが取られなかったのは、ご本殿前にある台は、お賽銭箱から少し離れているため、男性の視界に入らなかったのだと思います。
神社のお供物まで、黙って持っていかれるのは、お供えした方としては気分の良いものではありません。
それに、誰が置いたものかもわからないのです。
お供えの日本酒を懐へ入れた男性は、神社を出たあと、自分で飲むように思いました。
食料品に、悪意を持った何者かが、異物混入をする報道を、全く見ないことがないのでしょうか。
その報道を知っていたとしても
「アルコールを飲みたい!」
という強い欲求を抑えられなかったのでしょう。
アルコール依存の怖さを、改めて知った時でもあります。
その後、神社仏閣では境内が汚れるのを防ぐため、ご神殿ご本殿、墓地などへは、お供えをしない方が良いことも聞きました。
今は神社仏閣で、ご神殿内、ご本殿内以外では、お供えをしないようにしています。
良いように考えば、氏神様が
「お供物は、境内に置かなくてよい」
と、境内を訪れた男性へあげたのかもしれません。
しかしながら、思い出しても、気分がモヤっとする出来事です。



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