Twitterでも山谷の暮らしを発信中です:
フォロー @sanya_tokyo
地域猫ってなに? | 生まれも育ちも東京の山谷 -山谷は日本三大ドヤ街のひとつです-

地域猫ってなに?

地域猫と桜耳の意味すること

山谷の町を歩いていると、時々、耳の先が桜の花びらのように切れている猫を見かけます。
その子たちは「地域猫(ちいきねこ)」と呼ばれる存在。
サビ猫サビちゃんと出会った時に、初めてこの活動を知りました。
(ブログ記事「サビ猫サビちゃんの地域猫物語・前編」「中編」「後編」を参考)

地域猫は、印として片耳が、桜の花びらのような形になっています。
ちなみに、サビちゃんやハチワレ猫のハッちゃんは、桜耳ではなかったです。
茶白猫のガウちゃんも、桜耳ではなかったと思います。
(ブログ記事「ハチワレ猫のハッちゃんと茶白猫のガウちゃん・前編」「中編」「後編」を参考)

猫の桜耳は
「野良猫だけど、不幸な子猫が生まれる心配はない」
ことを意味しているそうです。

玉姫稲荷神社で出会った桜耳の地域猫。石の上でご飯を食べている様子。
玉姫稲荷神社の境内で出会った猫様。赤マルで囲った部分を見ると、右耳が桜耳になっています。

地域猫は、特定の飼い主や、人と共に住む家がある「家猫」ではありません。

しかし「野良猫」とも違うのです。

野良猫は、外の世界で暮らす猫です。
特定の飼い主がおらず、家猫のような人と共に住む家もありません。
そのため、路上でトイレをするほか、ゴミ箱でゴミをあさって食べ物を探すこともあります。
その結果、地域住民の方から、野良猫へのクレームが発生してしまいます。
また、子猫が生まれて、その子猫に不幸なことが待っている場合もあるのです。

地域猫も、外の世界で暮らす猫です。
ただ、毎日のご飯は、地域猫のボランティアたちが用意します。
猫がゴミ箱をあさる心配はありません。
猫がトイレをしたら、ボランティアたちが清掃をします。
そして、自治体の協力のもと、動物病院で、不幸な子猫が生まれないよう対応を。
その時に猫の片耳が桜耳になるのです。

最初、病気でもないのに、動物病院で、子猫が生まれないように対応することについて、猫が可哀想に思うことがありました。
ただ、子猫が生まれて誰も保護できないこともあるのです。
生まれた猫たちが恐ろしい危険に飲み込まれるのであれば、初めからそうならない環境をつくることも大切なのかもしれないです。

地域犬はいるの?

ここで
「犬は?」
という疑問が出ると思います。

「野良犬」は「地域犬」として、地域猫のように、ボランティアの方がトイレやご飯の支援をすることで、外の世界で暮らすことができるのでしょうか。

答えは「いいえ」です。

野良犬は、狂犬病の心配があるため、地域犬として、ボランティアの支援のもと、外の世界で暮らしていくということができないのです。
また、今、野良猫は見かけても、野良犬は見かけません。

犬は
「もう飼えないから」
と捨てられてしまった場合、悲しい不幸が待っています。
ペットも、人間と同じく命がある生き物です。
決して、捨てたりしてはいけないのです。

山谷でも広がる地域猫の活動

地域猫のボランティア活動は、台東区でも行われています。
台東区の場合、ボランティアは年に一回、台東保健所で開催される講習会を受講することになっています。

ここで、全国での活動報告を聞くほか、全国で猫の保護活動をしている方の公演を聞いたり、ボランティア同士でのディスカッションなどを行います。

ちなみに、地域猫のボランティアに登録すると、カッコいい赤い腕章と手帳が貰えます。
腕章は、地域猫のご飯やトイレ掃除をしている時、その地域の方が
「何をしているんだろう?」
と、不安を抱かないよう、腕章を腕などに巻き、ボランティアであることがわかるようにするのです。
手帳は、毎年開催される講習会をした時、受講の証明としてページに押印。

「動物の命も守る」
という意識が全国的に広がっており、動物好きの者としては、とても嬉しく思っています。

町の小さな命を守る取り組みが、地域の優しさをつくっていくのかもしれません。

夕方、ボランティアたちが地域猫たちへご飯をあげ、トイレ清掃をしている。
ボランティアの方々が、地域猫たちのご飯やトイレ清掃の対応をしているのです。

ご感想・思い出などお寄せ下さい

タイトルとURLをコピーしました