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【番外編】チュン、チュン、チュン | 生まれも育ちも東京の山谷 -山谷は日本三大ドヤ街のひとつです-

【番外編】チュン、チュン、チュン

チュンチュンと集まる小さな来客たち

「スズメは、人には懐かない」
と聞いています。
いろんな人がいるので、そのくらいの警戒心がある方が安心。

ビジネス街で過ごす日。
仕事の休憩時間になったので、和食のお弁当とサンドウィッチを購入。
ポリエチレン袋に入れて貰い、テーブル席がある広場まで歩きます。
この広場では、イルミネーションのイベントも行われるのです。
テーブル席の横には、背の高い木や人工で造られた小川、橋もあります。

小川を見ながら、テーブル席に座っていると、地面の少し離れたところに、スズメが二羽いました。
食べ物らしくものは落ちていないのですが、必死にコンクリートの地面をついばんでいます。

「お腹が空いているんだろうか・・・」

和食のお弁当は食べ終わり、オプションのパンは若干。
そのパンを小さく千切って、スズメがいる方へ。
一羽のスズメが近づき、パンをついばみます。

「可愛いな」
と思っていると、もう一羽のスズメもやってきました。
また、パンを千切って、スズメへ。
すると、二羽しかいないと思っていたスズメが、次々と集まってきました。
スズメたちの中には、こちらがいるテーブルの上にまで来る子や、同じテーブルの空いた椅子の背もたれに来る子までいます。
警戒心の強いスズメの中にも、冒険者の子もいるのです。

残ったパンをまた千切って、集まってくれたスズメたちの方へ。
そして離席。
すると、そのテーブルに集まるスズメたち。
スズメたちのパンに対する期待が伝わります。

「ごめんね。もうないんだ」

広場から離れつつ
「明日もスズメたちは広場に来るのかな。明日また広場に行ったら、覚えていれくれるかな」
などと考えていたのです。

広場にあるテーブル席。テーブルの上や椅子の背もたれ、テーブル下に、スズメたちがいる。
広場にあるテーブル席。
テーブルの上や椅子の背もたれ、テーブル下に、スズメたちがご飯を待っています。
広場を離れる時に、思わず、写真を一枚撮りました。

来なかったのはスズメ、人は来た

そして翌日。
再び仕事の休憩時間に、スズメたちがいた広場へ行くことにしました。
今回は、サンドウィッチのみ。
スズメたちも、たくさんのご飯が食べられます。
そう思って、昨日と同じテーブル席に座りました。
しかし、スズメが一羽もいません。
天候も時間帯も、昨日と同じです。

「何で、いないんだろう・・・」
と思いつつ、サンドウィッチを食べていました。
周囲を見まわすと、少し離れたところで、電柱工事をしているようです。

「そうか。工事があるから、いないのか」
と、ひとり納得。

すると突然
「お食事中、すみません」
という声。
見ると、すぐ側に、見知らぬご年配の男性がひとりで立っています。
やせ細り、神経質そうです。
頭は73分け、グレーのダウンジャケットに、下はスラックスというお姿。
手には黒っぽいブリーフケースを持っていました。
そして
「広告代理店ですが、ちょっとお話いいですか」
とのこと。
このあたりで、時々見かける声かけでした。

印象に残っている不思議な人は、真冬の夜に見かけました。
スケッチブックを手にして立つ、ひとりの若い男性。
スケッチブックには
「あなたに魔法をかけます」
と、黒マジックで書かれています。

「日中にも出るのか・・・」
と凹みつつ、お断りを。
すると
「あ、ダメ?」
と言って、その不思議な人は、去っていきました。

明るい日中でも、油断大敵。
ススメたちと同じく、人が警戒すべき相手は「人」なのかもしれません。

でも、スズメたち、可愛かったですね。


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