百貨店で働くということ
新年を迎えると、百貨店や販売店で開催される「福袋」販売。
以前、大手百貨店にお勤めされていた女性の方と一緒にお仕事をしたことがあります。
お勤めされていた百貨店は
「他の仕事もやってみたいと思ったので」
と退職されたそうです。
百貨店の接客というと立ち仕事。
ずっと立っていて、辛くないのかを伺うと
「慣れ」
とのこと。
その方は、百貨店では絵画販売を担当されていました。
やはり、ノルマはあります。
売上のノルマを達成できていない店員の方がいた時は、売上達成のために、店員の方同士で、商品を購入したりします。
その方も、ノルマが達成できていない同僚のために、高級ハンカチを買われたことを話していました。
ちなみに、絵画を売れるそうです。
絵画売り場に立つ前、更衣室で髪を結くリボンを
「よしっ!」
と気合い入れて結んだとのこと。
退職するにあたり
「このリボンをつけた時は絵画が売れた」
と、そのリボンは縁起を担いで、絵画売り場の方へ渡されました。
昔、百貨店で一階のエスカレーター前で
「いらっしゃいませ」
と、エスカレーターにのる一人ひとりにご挨拶をする女性店員の方がいました。
また、エレベーターには、常にエレベーターの操作をする女性店員の方がいたのです。
エスカレーターにのる方がいる度に、お辞儀をし続けたり、ずっとエレベーターに乗っているのは、しんどいのではないかと思っていました。
でも、百貨店にお勤めされていた方の話だと、この担当に選ばれることは名誉であり
「皆んな、やりたいんです」
と話していました。
ちなみに、エレベーター担当の方は、30分ごとに交代をします。
30分エレベーター担当をしたら、30分休憩を取るとのこと。
福袋の時期が近づくと、百貨店内で「福袋部隊」が結成されます。
福袋は、購入して値段以上の商品が入っているそうです。
外商の世界と、バーゲン会場の裏側
学生の頃、百貨店のバーゲンセール会場で、アルバイトをしたことがありました。
ただし、外商のお客様限定です。
外商のお客様は、買物をされる際、お財布を持たず、手ぶらです。
外商のお客様とは、その百貨店で年間1,000万円以上の買物をして下さる方。
外商となる年間の買物額基準は、百貨店や、時期によって異なるかもしれません。
外商のお客様には、そのお客様専属の店員の方がつきます。
そして、店員とお客様というより、友達のような感覚で話をされます。
「これ、いいんじゃない?」
「それ、もう持ってるのよ」
値下げをした30万円から40万円の衣類があったので
「絹なのか?」
と、生地を確認するとタグに
「ポリエステル」
「レーヨン」
との記載あり。
ブランドや、デザイン料なのですね。
今回のアルバイトは、2社の百貨店での合同開催でした。
アルバイトたちは、2社のうちの一社の百貨店でのみ雇用。
外商のお客様でなくても、紹介状を持っている方は会場内に入れます。
招待状で買物をされたお客様は、会計カウンターに並んで、お支払いをされます。
「お客様、もう少々お待ち下さい」
「お客様、どうぞ、こちらへ」
会計待ちのお客様対応をします。
お客様が多い時、時間が早く過ぎますが、お客様がいないで待っている時は時間が長いのです。
「これ、戻しといて!」
アルバイト雇用した百貨店の店員の方から、お客様が手に取ったけど購入をやめたハンドバッグ一点を渡されます。
しかし、どこの棚に戻せばいいのか、わかりません。
すると、アルバイト雇用はしていない、もう一社の百貨店の店員の方が
「戻しておきますね」
と、代わりに棚にまで戻してくれました。
アルバイトを雇用した百貨店の方よりも、アルバイト雇用はしていない共同開催の百貨店の方のほうが、アルバイトに対して、とても優しかったのです。
寒い会場で倒れた女子アルバイトと、あの時の優しさ
今回のバーゲンセールは冬。
しかも、大きなホールで、エアコンも強くなく、どちらかと言うと寒いのです。
会計カウンターで、商品の包装を担当しているアルバイトの女子学生がいました。
アルバイトが始まってから、ひとりだけ、顔からたくさんの汗が流れています。
そのアルバイトの方とは少し離れた場所にいたのですが、遠くから見ても様子がおかしいように思うのです。
「体調が悪いのだろうか」
と、気になっていました。
バーゲンが終わり間近になって
「バタンッ!」
と、大きな音がします。
会計カウンターで、ひとり、ずっと顔から汗を流していたアルバイトの女子学生が倒れてしまったのです。
救護担当の腕章をつけた百貨店の方がすぐに向かいます。
そして、アルバイトを雇用していない百貨店の方が、緑茶を持ってきてくれました。
紙パックの緑茶で、おそらく、その店員の方が自腹で買ってきてくれたのだと思います。
倒れた女子学生の方は、緑茶を飲んで、救護担当の方と一緒に、バーゲン会場から退出されます。
退出される時は、周りへの笑顔も見せられ、会計カウンターに包装をしていたよりも落ち着いたように見えました。
優しかった店員の方がいたことは、今でも忘れていません。

【ここからは、記事の内容にちなんだ福袋の紹介です】
- 福袋というと、お菓子の福袋も定番ですね。何が入っているのか分からない、福袋を開ける時は、今でも少しワクワクします。
- 自宅で楽しめる、こんなコーヒーの福袋も、百貨店らしい楽しみ方かもしれません。。

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