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STOP!ザ・ゴミの不法投棄 <中編> | 生まれも育ちも東京の山谷 -山谷は日本三大ドヤ街のひとつです-

STOP!ザ・ゴミの不法投棄 <中編>

犯人は誰か? 近所に潜む影

清掃事務所へ相談をした際
「もし、不法投棄の相手を見つけても、カメラでバシャッと写真を撮るのはやめた方がいいです。相手が逆上してくる危険があります」
という言葉を思い出しました。

不法投棄のゴミは、大きな袋に入っており、2つ置かれるのです。
重さも軽いようにも見えません。
時には「置き忘れた」という感じで、さらに小さめのゴミ袋を追加で不法投棄されることもありました。

重い大きなゴミ袋2つを、遠くから片手にひとつずつ持って歩く場合、途中で袋が破れて、ゴミが散乱する可能性があります。
「ゴミが重いから」
と、台車や自転車の荷台に乗せて運ぶと、ひと目について危険です。

「ゴミの不法投棄をしているのは、この近くで油を使う商売をしている人・・・」

ゴミの不法投棄をする相手のプロファイリングができました。

ただ、家の前に、不法投棄のゴミを置かれた時、自分は相手へどう言うのか。
もし、相手が逆上したら、どうするのか。
様々な不安が、頭の中でグルグルと回ります。

しかし、玄関の中で待機をしている時に限って、ゴミの不法投棄がないのです。
そして
「もう、ゴミの不法投棄はされないかもしれない」
と安心した時に限って、ゴミの不法投棄をされるのです。

清掃事務所の方が、不法投棄されたゴミを調べて下さったこともありました。
しかし、身元が特定されるものは入っていないのです。

微笑みの裏にある疑念

「いったい、いつまで、ゴミの不法投棄が続くのだろう・・・」

と思いながら迎えた可燃ゴミの日。
玄関の中で待機していると、家の前から「ガサッ」という音がします。

ハッとして、玄関へ向かうと、また大きなゴミ袋が2つ置かれていました。
家の外へ出ると、不法投棄のゴミを置いたと思われる人影が、歩道の角を曲がりました。
後を追って、歩道の角を曲がると、もう姿がありません。
そして、その歩道には、ある飲食店がありました。
あの微笑みをいつも絶やさない女性と、その家族が経営しているお店です。

その飲食店の前に立つと、入口には「支度中」の看板が出て、シーンと静まり返っているのです。

まさか、いつもにこやかで仕事をしている、あの女性がゴミの不法投棄をしていたとは・・・。

後日、その女性にご挨拶をされたことがあります。
相手の女性は、挨拶で頭を下げつつも上目遣いで、こちらの様子をじっと伺っていました。
こちらがゴミの不法投棄をされた時、後を追ってきたことに、気づいているようです。
ただ、証拠がありません。

名前を書いた袋と、雨の日の目撃者

清掃事務所の方へ相談をしました。
その結果、このような対応をすることにしたのです。
まず、ゴミを出す際、ゴミ袋に自分の名前を書いて、家の前に出します。
そして、清掃車で回収して下さる方に、我が家の名前が書かれたゴミ袋だけ回収をして頂くのです。
名前が書かれていないゴミ袋は不法投棄のゴミなので、回収しないで頂きます。
その後、清掃事務所の方が、別の車に乗って来て下さいます。
そこで、回収されなかったゴミ袋の中を調べて頂くのです。
ただ、また身元を確認できるゴミが入っていない可能性もあります。

次の回収日は、雨が降っていました。
家の前に、自分の名前を書いたゴミ袋を置きます。
そこで、やはり、不法投棄のゴミ袋が2つ、家の前に置かれたのです。

清掃車が近づいてくる音が聞こえます。
玄関のところで待ち、ゴミの回収をして下さる方々へ
「こちらの名前を書いていない方が、不法投棄されたゴミです」
とお伝えします。
回収の方々が、我が家のゴミのみが回収されました。
家の前に残された不法投棄のゴミ袋。

――と、家の前に、自転車に乗り、青いレインコートをまとった人物が現れました。

南千住方面へと続く通りです。日の出会商店街と交差しています。
南千住方面へと続く通りです。日の出会商店街と交差しています。

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