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狙われる孤立、貧困ビジネスの影 | 生まれも育ちも東京の山谷 -山谷は日本三大ドヤ街のひとつです-

狙われる孤立、貧困ビジネスの影

支え合いが地域社会の抵抗力

光と影。
光があれば、必ず、影はあるもの。
生活に困窮している人の弱みに付け込み、生活の支援金などを不当に搾取する
「貧困ビジネス」
というものが存在します。

劣悪な環境に住まわせ、高額な宿泊代や管理費を徴収。
通帳や印鑑を管理し、本人に自由にお金を使わせない。
また、本人の希望に反して、高額な弁当や食事、過剰なサービスを契約させる、といった行為です。
孤立している方ほど、狙われるリスクが高いのです。

もし、駅や路上で
「すぐに生活の支援が受けられる」
というようなことを、口にする相手が現れた時は、注意が必要です。
一見、親切そうに見えても、その裏で、多額の金銭を
「手数料」
という名目で、搾取されるケースがあります。

貧困ビジネスから身を守る
「最大の防御」

「孤立しない」
こと。

貧困ビジネスが狙う相手、それは
「孤立している人」
なのです。
「誰にも相談できない」
という不安。
この不安が、不当な業者を頼ってしまう原因でもあるのです。

しかし、山谷で活動する多くの団体は、適正に運営されています。
そして、本物の支援を行う行政窓口があります。
大切なのは、ひとりで抱え込まないこと。
この地域には、長年活動してきた支援団体や、公的な相談窓口が、包囲網を作っています。
しっかりとした情報とつながることこそが、地域社会の安心を支える柱となるのです。

青空の下で、互いに手を取り合い支え合う二人の手のイメージ(イラスト:AI作成)。
ひとりではなく、誰かとつながること。その小さな支え合いが、安心へとつながっていく様子を表したイメージです(イラスト:AI作成)。

違和感の正体。自分の身は自分で守ること

貧困ビジネスの団体に所属する人間は、決して自分のやっていることを口にはしません。
詐欺師が
「私、詐欺師です」
と言わないように、貧困ビジネスをしている人も
「私、貧困ビジネスをやっています」
とは言わないのです。

オンラインミーティングのイベントに参加をした時のこと。
ひとり、貧困ビジネスの団体に所属している人間が混ざっていました。
しかし、貧困ビジネスを生業にしていることは隠しています。

そのため、貧困ビジネスの人は、自分の仕事について
「仕事は・・・建築とか・・・不動産とか・・・」
と、目を合わせず、遠くを見るようにして答えるのです。
勤め先の社名を、ピンポイントで聞いている訳ではありません。
それでも、仕事については、ぼかして話すのです。
仕事のことを、あいまいにしようとするところに、少し違和感を持ちました。
しかし、トーク力があり、ニコニコと愛想が良いです。

その後、食事会があり、貧困ビジネスの人も参加をしていました。
そして近くの席となったのです。
話をすると、相手が本社のある場所を話しました。
さらに、他の拠点も関東にあるというのです。
仕事帰りとのことで、相手はスーツを着用。
えりもとには、社章バッチ。
にこやかな表情をしていますが、疲れるのでしょう。
時折り、フッと消え、鋭い目つきになるのです。

食事会が終わった後、社章バッチ、本社の場所などから調べてみました。
そして、相手が
「貧困ビジネスの団体に所属している人間」
という疑念が、頭を過ったのです。

その後のイベントに、その貧困ビジネスの人が現れました。
社章バッチがついたスーツを着用し、今回も仕事帰りのようです、
ただ、オンラインミーティングや前回の食事会と、様子が違います。
来るなり、椅子にドカッと座り、だらしなく足を広げていました。
食べ物が出てくると、他の人の分まで、黙々と食べています。
この周囲への気遣い、優しさは見当たりません。
底知れない怖さが伝わってきます。
この姿が、本来の姿なのでしょう。

この時を最後に、こちらのイベントへは参加をしていません。
ただ、イベントの主催者へ
「貧困ビジネスの人間が混ざっているようです」
とは話さないことにしました。
貧困ビジネスは、グレーゾーンの世界。
相手を刺激せずに、スッと離れることが、身を守ることのひとつのように思います。

貧困ビジネスを生業としている人間。
にこやかで、愛想も良く、人当たりも良かったりします。
しかし、つくろった上部から、時折り見せる本来の姿。

本物の優しさ、偽りの優しさ。
悪質なビジネスから身を守る術を持つことも大切なのです。

食事を楽しむグループに、スーツ姿の人物が近づく様子のイメージ(イラスト:AI作成)。
にぎやかな時間の中に、ふと入り込む別の存在。日常の中で感じる小さな違和感を表現したイメージです(イラスト:AI作成)。

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