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浅草富士浅間神社 | 生まれも育ちも東京の山谷 -山谷は日本三大ドヤ街のひとつです-

浅草富士浅間神社

歴史と富士信仰(富士講)

浅草富士浅間神社は、江戸の「富士信仰」の歴史を今に伝える神社です。
浅草寺の北側、いわゆる「裏浅草」と呼ばれる落ち着いたエリアに位置。
浅草警察署の斜め向かい、かつ、台東区立富士小学校の向かいにあります。
読み方は「あさくさふじせんげんじんじゃ」です。
現在は浅草神社の兼務社となっています。
普段は職員の方はいないことが多いですが、お祭りや正月、縁日の際には、御朱印の授与なども行われます。

浅草富士浅間神社の正面外観。石段の両脇に提灯が並ぶ。
正面階段と提灯が見える神社の外観。青空との対比が鮮やか。
浅草富士浅間神社の石段と鳥居。わずかな高台に鎮座している様子がわかる。
石段と正面鳥居を横から捉えた外観。神社の立地の「高み」がよく伝わる。
浅草富士浅間神社の鳥居と参道。両脇に提灯が並ぶ。
鳥居と参道を広角で捉えた一枚。提灯の連なりと緑が美しい。

創建の正確な年代は、定かではありません。
元々は、現在の蔵前付近にあったとされています。
元禄年間(1688〜1703年)に幕府の命によって、現在の浅草の地へと移されました。

江戸時代は神仏習合の「富士権現」として浅草寺の子院・修善寺が管理していました。
しかし、明治の神仏分離後の1873年(明治6年)から、浅草神社の兼務社となっています。

江戸時代、熱狂的な広がりを見せたものがあります。
それは「富士信仰(富士講)」です。
当時、本物の富士山に登るのは困難でした。
そのため
「富士山と同じご利益を得られる場所」
として、江戸各地に富士山の分霊を祀る浅間神社が建てられたのです。

浅草富士浅間神社の境内。提灯の列と木漏れ日が印象的。
提灯が並ぶ境内と木陰。静かな境内の雰囲気が伝わる。
浅草富士浅間神社の本殿内部。紫の幔幕と「浅間神社」の金文字が見える。
本殿内部の紫の幔幕と金色の装飾。例祭の際の華やかな様子。
浅草富士浅間神社の社殿正面。朱色が鮮やかな平成再建の拝殿。
社殿の正面を明るく捉えた一枚。平成10年再建の社殿全体が写る。

もともとの地形が「富士塚」代わり

境内には、高さ約1.5メートルの「富士塚」があります。
ミニチュアの富士山ですね。
鳥居の下が一合目。
登山口と下山口が分かれています。
石は富士山の溶岩石が使われており、山頂にあるのは奥宮。
奥宮に参拝すると、ちょうど富士山の方角になるのです。
また、富士塚のふもとには子授け石もあります。

浅草富士浅間神社の富士塚。溶岩石を用いた石段と合目の標石。
富士塚の石段と合目の石標。溶岩石が積み重なった様子がわかる。
浅草富士浅間神社の富士塚にある「五合目」の石標。
「五合目」と刻まれた石標のクローズアップ。富士塚の見どころのひとつ。
浅草富士浅間神社の富士塚にある子授け石。「子授け石」の木札とともに、しめ縄をまとった緑がかった丸石が置かれている。
富士塚のふもとに安置された「子授け石」は、溶岩石の壁を背に、しめ縄と紙垂(しで)をまとった丸い御神体が鎮座している。

現在の「富士塚」は、平成28年(2016年)6月に建立された新しいもの。
こちらの鎮座地は、もともと約2メートルほどの高みをなしていました。
中世から江戸初期にかけて関東では、人工の塚や自然の高みに、浅間神社を勧請する習俗があったのです。
浅草富士浅間神社の立地も、そうした習俗に基づくものと思われます。

つまり、人工の塚「富士塚」という形ではなく、昔は
「富士に似た森厳なる小丘であった現在地」
という地形が、その役割を果たしていたと考えられます。
自然の小丘そのものが「富士山」を象徴していたのです。

社殿は、東京大空襲で大きな被害を受けました。
明治11年に建築された社殿は、東京大空襲で、土蔵造りだった本殿を残して全焼。
現在の社殿は平成10年に再建されたものになります。

浅草富士浅間神社の富士塚山頂にある奥宮。石燈籠と「頂上」の標石が溶岩石に囲まれている。
富士塚の山頂に鎮座する奥宮。「頂上」の石標と石燈籠が並ぶ。木漏れ日の中、溶岩石に囲まれた静かな空間。
浅草富士浅間神社の富士塚全景。溶岩石が積まれた小山と周囲の緑。
富士塚全体の雰囲気がわかる写真。境内の木陰に包まれた様子。

風鈴と鈴虫の声「お富士さんの植木市」

浅草富士浅間神社の例祭は「7月1日」です。
富士山山開きに合わせた例祭。
この時期に社務所が開かれ、特別御朱印が頒布されます。

そして、浅草富士浅間神社の「お祭り」とも言える縁日「植木市」があります。
「お富士さんの植木市」とも呼ばれている江戸時代からの伝統行事。
5月・6月の最終土日の4日間で開催されます。
富士通りの西隣の「浅草柳通り」が歩行者天国となり、多くの植木商や露店が並ぶのです。
昭和の頃は、鈴虫の屋台もあり、風鈴の音とともに、鈴虫の優しい音色も聴けたのです。
浅草のお富士さんは、今でも初夏の風物詩です。

境内から見た浅草富士浅間神社の鳥居と参道の緑。
境内から鳥居越しに境内の緑を望む。奥行きのある構図。
浅草富士浅間神社の植木市御朱印案内。500円・7月1日開催と記されている。
「植木市 御朱印 500円」の案内板。麦藁蛇・疫病除けなどの授与品も確認できる。

アクセス

  • 所在地: 東京都台東区浅草5-3-2
  • 交通: つくばエクスプレス「浅草駅」から徒歩約10分/東京メトロ銀座線・東武伊勢崎線「浅草駅」から徒歩約15分
浅草富士浅間神社の境内にある大木と社殿を見上げた写真。
社殿と大木を見上げた構図。天に向かう緑が清々しく、記事の締めくくりに。

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