りんりん回廊を歩く
上野恩賜公園の近くを通ると、不忍池を渡る橋に、たくさんの風鈴がありました。
多くの屋台も見えます。
今年(2026年)7月10日から8月11日にかけて、上野恩賜公園と不忍池で「うえの夏まつり」が開催されました。
「江戸趣味納涼大会」とも言われ、今回で「第75回」とのことです。


公園入口で、設置された看板を見ていると
「久しぶりに来たんだけど、今、夏休みの学校行事とかですか」
と、ご年配の男性に聞かれました。
この時は
「夏のイベントみたいです」
としか、答えられなかったのです。
イベントが開催されていることは知っていました。
いつでも見られると思うと、あえて行こうとはしなかったのです。
ただ、毎年必ず見られるとは限りません。
今回、恩賜公園の中に入り、不忍池にかかる風鈴の世界を見てきました。
池にかかる橋を歩くと、頭上から可愛らしい鈴の音が聞こえてきます。
橋には、すだれで構成された屋根があり、そこから下げられた約4,000個の風鈴。
こちらの風鈴回廊は「りんりん回廊」とも呼ばれているようです。
夢の中にいるような気持ちです。


色鮮やかな和傘を使った「あいあい傘タワー」が設置されるほか、不忍池の蓮も見られ、夏らしい景色に。
周囲を見ると、海外から観光客の方も多くいました。
記念写真を撮ったり、動画撮影をされている方もいます。
公園内には、屋台で買った食べ物を頂く休憩所もありました。
その屋根にも、すだれがあり、風鈴が下げられています。
「ライトアップされた夜は、きっと、キレイなんだろうな」
と思いました。
公園内の緑から、セミの鳴き声が響きます。
時が経っても変わらない夏の声ですね。


二つの始まり
2026年で第75回を迎える「江戸趣味納涼大会 うえの夏まつり」は、1952年(昭和27年)を第1回として数えたものです。
つまり公式には、うえの夏まつりの起点は1952年ということになります。
ただし、上野にある商店会の記録では「昭和58年(1983年)ごろに始まったパレードが、当初「東北・上越ふるさとまつり」と称されていた」とありました。
上野は東北・上越方面からの玄関口という土地。
そこにちなんだ催しだったのです。
第3回までこの名で、パレードが上野中央通りへと広がっていきました。
そして「第4回にあたる昭和60年(1985年)に、名称が「うえの夏まつり」と改まった」と記録されています。


納涼大会の「1952年から」という通算の数字。
パレードの「昭和60年にうえの夏まつりと改称」という流れからの数字。
始まりの年が食い違って見えます。
納涼大会としては1952年(昭和27年)に始まり、2026年で第75回。
一方、夏まつりのパレードは1980年代半ばに「東北・上越ふるさとまつり」から発展し、昭和60年ごろに現在の名称になりました。
現在は風鈴や和傘だけでなく、ステージイベント、縁日なども組み合わされ、上野の夏の風物詩になっています。


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